着物の染み抜きの方法!自分でできる和服のシミの対処法と注意点

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着物の染み抜きは、あまり自分ですることを考えないのではないでしょうか。専門店に依頼することによって、確かな技術で対応してもらうことができるので、専門家に任せきりという人も多いはずです。

しかし、節約するために自分で染み抜きをしたいという人もいるかもしれません。そんな人たちのために、今回は着物の染み抜きを自分でする場合の注意点について考えてみたいと思います。

染みについて知識を把握

着物の染みに限らずに、染み抜きの際には、染みの状態についてしっかりと確認する必要があります。同じ染みというものはなく、染みといっても、何によってできた染みなのかは異なってきます。この染みの種類を見極めることも、染み抜きでは重要になってくるのです。

これは、着物の染み抜きでも同様なので、忘れないようにしましょう。染みの種類を大きく分けると、油性と水性の汚れに分けることができて、油性と水性では、染み抜きの方法が異なってくるので注意しましょう。

油性の染みは、予想以上に厄介で、口紅でできてしまった染みも油性に該当します。さらに、子供が誤ってつけてしまったクレヨンの染み、朱肉の染みなども油性に該当します。油性の染みの中でも、特に厄介なのが、インクでできてしまった染みで、これは自宅で対処するのが難しい染みだと覚えておいてください。

コーヒーや紅茶の染みについて

日常生活をしていると、コーヒーや紅茶の染みがついてしまうこともあります。万が一、着物についてしまった場合は、応急措置として、まずは染み周囲の水分を抜き取ることを考えましょう。濡れタオルを利用するのがおすすめで、染みを内部に染み込ませてしまわないように、軽くあてて、水分を吸着するようにします。

そして、肝心の染み抜きの方法なのですが、これにはアルコールやベンジンを利用するのがおすすめです。アルコールやベンジンを脱脂綿に染み込ませて、染みの部分を軽く叩いてあげると、コーヒーの油分を除去することができます。

また、ポイントになってくるのが、いつまでも同じ脱脂綿を使うのではなく、何度も取り替えて、脱脂綿の汚れがまた着物に、戻らないようにすることも大切です。

コーヒーの油分を除去することができたら、今度は中性洗剤を利用することによって、残りの染みを落としていきます。残った染みは水性になるので、水に薄めた中性洗剤が効果を発揮してくれるはずです。汚れが目立たなくなったら、染み込んだ中性洗剤を水で落として、処理は終了になります。

墨の染みについて

着物と墨は、一緒に使われることも多いため、誤って墨が着物に飛んでしまった、ということもあるかもしれません。このような場合に重要なのは、できるだけ早く措置するというものです。墨は性質上、時間が経つほど、染み抜きが難しくなってきて、完全に乾いてしまった場合は、まず素人には落とせないと覚えておきましょう。

墨の染みを落とす場合にも、まずは濡れタオルを利用して、周囲の水分を除去してあげます。染み抜きの際には、基本的に汚れを押し込んでしまうことは、やってはいけないので、墨の染みを抜く際にも細心の注意を払いましょう。

乾燥してしまわないようにスピードに注意しながら、中性洗剤を利用して、染み抜きします。すぐに対処できた場合は、中性洗剤で十分に落とすことができる汚れなので、墨の染みについては、特に時間に注意してください。

口紅の染み

口紅の染みは、油性になります。口紅の染み抜きをする場合は、水分で濡らさないようにするのが無難で、水分で濡らしてしまうと対処を難しくしてしまいます。

染み抜きには、ベンジンを利用するのがおすすめで、綺麗な脱脂綿にベンジンを染み込ませて、軽く叩いていきます。なるべく、綺麗な脱脂綿で汚れを吸着させるような感じで叩くと良いので、脱脂綿が汚れたら、新しいものに交換することが重要になってきます。

また、ベンジンが着物に付着したままでも汚れとなって目立つので、口紅の染み抜きが終わったら、今度はタオルなどを利用して、ベンジンを着物から除去することが大切になってきます。

比較的、簡単なタイプの染み抜き

これまで紹介したのは、どちらかといえば厄介なタイプの染み抜きです。しかし、これら以外でも染みになってしまうことがあって、それが汗でできてしまった染みや、泥などによってできてしまった染みです。これらの汚れは、より頻繁に発生する可能性があるので、これらの対処法についてもしっかりと確認しておきたいものです。

汗の染みについては、普通の水で十分に対処することができて、タオルを使って周囲の水分を除去します。その後に、軽く気になる部分を湿らせて、タオルなどを使って水分をふき取ります。その後に、風通しの良い場所などで素早く乾燥させることによって、対処は終了です。

泥が原因によって発生した汚れは、濡れた状態であえて触らないことが重要です。泥の汚れは、乾いてから対処するのが一般的で、乾燥した状態で、柔らかい生地の布を利用して、拭いたり、手で軽く揉んだりするだけで簡単に落ちてくれます。

染みが黄ばんでしまった場合

染みの状態が悪いと、黄ばんだように見えてしまうこともあります。黄ばんだ染みの場合は、対処がより難しくなってきて、漂白剤を利用して落とす手間が必要です。綿棒などを使って、少しずつ漂白剤を塗っていくのがポイントです。

漂白を終えた後は、水を浸かって漂白剤を除去していきます。漂白剤を着物に使う場合には、着物の色を落としてしまう可能性があるという点に注意が必要で、着物にとって色は非常に重要な要素になってきますので、漂白の調整がかなり難しいといえるでしょう。

極々、小さな黄ばみならば、漂白剤で自分で対処しても、問題なく対処できるかもしれませんが、黄ばみの範囲が大きい場合は、かなり難しい染み抜きになるといえるでしょう。

最終的には専門業者に頼る

今回は、着物の染み抜きの方法を、染みの種類によって確認してきました。上手く行うことができれば、家庭でも着物の染み抜きをすることはできますが、ひとつ間違えば、着物を台無しにしてしまうリスクも残っています。このようなことを踏まえると、やはり専門業者に依頼するのが、一番無難だといえるでしょう。

汗や泥程度の汚れならば、自分で対処するのも難しくはありませんが、油性の染みになってくると、自分で対処するだけでは落としきれない場合もありますし、着物の繊維自体を傷めてしまうこともあるのです。こうなってしまうと、染み以上に状態を悪くしてしまうので注意が必要です。

また、着物を長い間、タンスにしまっておくなどすると、カビが生えてしまうこともあります。このカビも厄介で、基本的には自分で対処するのが難しく、専門業者を利用するのが無難です。

自分で着物の染み抜きをする場合には、しっかりと染みの状態を見極めることが重要になってきて、自分で対処しきれる染みなのかを把握しておきましょう。場合によっては、自分で対処することによって、状態を悪くしてしまうこともあるので、そうなってくると専門業者でも対応が難しくなる場合があります。

節約するつもりが、逆に出費がかさんでしまう結果になってしまいます。このことからも、自分でほぼ確実に落とせると判断できたものについては、着物の染み抜きにチャレンジしてみるのもよいのではないでしょうか。